Working for Peace

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「書」、生命の根源への旅。

パソコン画面の文字はなんて味気ないのだろう。
個性もないし、味もなければ、潤いもない・・・。
いつになくそんなことを感じながら、今、キーボードを叩いている。

ゴールデンウイーク中、美しい「書」の世界を見せていただいた。
友人の美人書家「小原蘭禅」さんとその生徒さん達による展覧会が青山のギャラリーで開かれた。

小原蘭禅さんの作品のテーマは、神道。
御遷宮を迎えた伊勢神宮を讃え、
「岩戸開」「風日」「華」「恩雨」「舞」「宝鏡」「常若」「弥栄」など
神道にまつわる文字が、時に豪快に、時にしなやかに、まろやかに描かれている。
その一文字一文字から、書家が持つ<気>の大きさ、強さ、優しさ、深さが放たれ、
さらに白い和紙と墨の黒に込められた書家の<気>が、ギャラリー全体を凛と澄んだ空気にしていた。



(写真・小原天迅)

その空間の中心に、堂々と構える書は、「天照」。
その書には、伊勢神宮の佇まいのようなおおらかさがある。
光照る、眩さまでもが描かれ、実に清々しい。

その清々しい空気を胸に吸い込み、隣の部屋へ出向けば、
そこは生徒さん達の作品スペース。
桜、梅、蓮、薔、薇、棗、楓、柳、葉・・・・。
どれも植物を現す一文字が並ぶ。
そして、部屋の中央には、師範、小原蘭禅さんの大きな書「喝」!!
まさしく天からの大声、一撃でかっとびそうなほどの勢いある書である。

自然界を大切に育んで来た日本古来の神道を書で表現し、
生徒さんたちは、無心に生きる美しく開いた生命体を表現する。
ギャラリーは、大自然界そのものとなっていたのである。素晴らしいコンセプトである。
「喝」という書から、”自然を感ぜよ、自然となって生きよ!”という叱咤激励が聴こえてくるようだった。


「書」とは何か?書ときちんと向き合ったことのなかった私は、
その答えを緑そよぐ5月の風の中に見つけた。

「書」。それは、生命の根源へ向っていくものなのであろう。

一枚の書を発表するまでに、書き手は何枚も何枚も書き続ける。
何十枚、何百枚、何千枚も書くこともあろうし、たった一枚を書く為に
何日も何日もイメージが降り立つのを待ち、その一瞬に入魂することもあるかもしれない。

いずれにせよ、「書」とは魂の道場にほかならない。

日常生活に流され、ぼやけがちな精神に自ら「喝」をいれ、黒い墨を擦り、
その静けさと芳香によって精神集中し、心を研ぎ澄ます。
筆にたっぷりと墨を含ませ、純白の紙面に筆を下ろす瞬間の緊張とは、幾ばくのものであろうか。

書と無縁の私には、その瞬間の無心の歓びを押しはかれはしないけれど、
白と黒、たった2色で構築される「書」には、漢字が持つ広大な意味と共に、
書き手が放つ精神エネルギーでみなぎっている。

この春、一斉に咲き乱れる美しい花々の様に、
ひとりひとりの命が開いた素晴らしい魂の芸術を観せていただいた。

「シャンバラ教室」の皆様、ありがとうございました。


「書」_n のコピー

*中央が小原蘭禅さん、右は音楽家のご友人。
左は書の素晴らしさに触れて幸せに浸る私!
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